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榊原烋一 【サカスト】 |
【岸コラ】ではマスコミが中々報道しないような事実を暴露してくれる。今回の新銀行東京問題でも2回にわたって裏話を披露してくれた。【岸コラ】主筆はもともと銀行業に携わっていたこともある人物だから、この問題にはいつか触れてくると期待しつつ、あえて【サカスト】では触れることを遠慮していた。
しかしこの問題が表ざたになって以来、【サカスト】はなんでこんなイイ加減なことがまかり通るのか切歯扼腕していた。だいたい素人が銀行業務に手を出したことが間違い、百歩譲って手を出したその動機は認めてやっても時期が悪かった。
もともとこんな構想も【岸コラ】によれば東京都の高級官僚の天下り先確保だという。中央官庁に劣らず、国家予算の10%にも及ぶ予算を持つ大都市東京なればこそ、天下り先もいくらでも作ってある。ただしその中にはたとえば多摩都市モノレールのように赤字垂れ流しの業務もあり、ここのお偉いさん方も中央官庁からの天下り同様、赤字解消に懸命な様子は見えない。
銀行業務など最初から役人が手を出す問題ではなかった。この構想が石原都知事の公約として出されたときから、私はまただれかが新し物好きの都知事に知恵を吹き込んだか、それでなければ都知事自身が言いだしたのかとも想像はしていた。いずれにせよあのワンマンがやろうと言いだせば、周りのお茶坊主は賛成するに決まっている。だれだって自分の首は可愛いからね。
次第に明らかになって来ることは、開業前からこの銀行は赤字予想があったものを、どこかで数字をごまかしていかにも黒字になるような報告を公開してごまかしたというではないか。
うやむやのうちに開業してしまったが案の定1年目から大赤字、【岸コラ】でも詳細に示しているように、開業時の代表執行役はトヨタから引き抜いた仁司泰正氏だ。このへんもうさんくさいのだが、石原都知事は当時経団連会長でもあったトヨタ前会長の奥田氏に推薦を依頼してこの方を椅子に据えたという。しかし問題が大きくなって新聞記者が奥田氏にその辺りを聞き出そうとすると奥田氏はにべもなく「そんな話しは知りません」だ。さすがのマンモスも都合悪くなると化石になってしまう。
だいたい民間企業の人間が地方公共団体の役職につこうとするなら、当然上司と相談するか、事情によっては依頼を受けた民間企業側が適当と思われる人間を推薦するかが常識で、自分から会社をやめて勝手に就任したのならいざ知らず、当時の上司は当然この人事を承知しているはず。
報道陣は後任の津島氏ばかり追いかけて真相を聞き出そうとしているが、もともと東京都の役人だった人間が知事の悪口なんか言うはずがない。当然のごとく仁司氏の無謀な貸し付けがわざわいの元だと言いつのるばかり.実は仁司氏が業務がうまく行かなくなってその後任としてみずほ銀行だったかの専門家が代わったが、この方はさっさと見切りをつけてすぐに辞任してしまった。津島氏はそのまた後任だ。
ところでサカストは何が言いたいのかというと、まず第一に、いったい地方議員は何をしているのかということだ。都民の税金を1千億もパーにして、さらに400億を出してくれなどという理事者側の言い分をうやむやのうちに解決してしまうならこれは議会の役を果たしていないも同然だ。与党、野党の別なくこの問題は徹底して責任追及をしてくれなくては行政の監視役とは言えない。
しかも元役人の津田氏にばかり質問をせずに初代執行役の仁司氏をなぜ喚問して陳述をさせないのか。これだって都議会与党である自民党が多数を占めているからと野党議員は言い訳をするだろうが、こんなときこそマスコミを使ってその非を大々的に世間に知らせるべきだ。
仁司氏だっていくら銀行業の専門家ではなかったにせよ、みすみす会社に損害を与えるような案件を自らの意志で行うような人間ではなかったと想像する。つまり、その裏側にはなんらかの無言の圧力がかかっていたと考えるのが当然だ。都議会でこの巨額な支援を認めるにあたっては当事者である仁司氏を証人として喚問することぐらいはしてもらわなければ都民に対する議会の責任はどうなってしまうのか。
また、与党自民党が仁司氏の喚問をどうしても承知しないということは、逆に言えば出頭してしゃべられては困る事実があると考えざるを得ない。
石原都知事はだれもが知る国家主義的思想の持ち主だ。国歌、国旗礼讃の点でも人後におちない愛国的心情の持ち主とお見受けする。しかし最近の国家主義者はどうも腑に落ちない行動を見せて下さるようだ。美しい日本を騒ぎまくっていた張本人がまっ先に醜い退陣をしてしまったように。
戦前の愛国主義者は善悪は別にして少なくとも自分の名声、物欲などだけではなく命まで張って行動していたからついて行く人間も出て来た。最近の愛国主義者はどうしてみんなポピュリストで権威主義者ばかりになってしまったのだろう。
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