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榊原烋一 【サカスト】 |
明けましておめでとうございます。今年も皆さんにとっては下らないことと思われるような年寄りのぼやきをお目にかけることになりそうなので、あらかじめお詫びを申し上げます。
今年はねずみ年、正月の新聞では子年には株が上がるケースが多いなんて景気のよさそうな記事が書かれていましたが、年始早々アメリカの株は下がりっぱなし。だから日本も取り引き開始早々ご同様に下がる所まで下げなきゃ気が済まないってな調子。
一昔前に、日本のアメリカ依存の経済状況のことを「アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪を引く」と言っていたものですが、その伝で行けば今度は「アメリカが風邪を引いたから日本は肺炎になった状態」ってわけでしょうか。
こうなると弱気の虫がいくらでも出てくる。マスコミは連日、国民総生産が中国にも負けた、学力テストの結果は世界で18位に落ちた、造船は韓国より下だ、なんてことがゾロゾロ。これもちょっと前まで世界第2位の経済大国だなんてふんぞりかえっていたのが嘘のよう。
こんなこと別に気にすることはない。人口は減るし資源はないし、そのうえお金もない国になんて攻め込もうとする国もない、と考えればいいので、なまじどこかと競争しようなんて考えるから、負けるとわかった戦争を始めることになるので、これから妙なナショナリズムは捨てて、生きること、しかもより良く生きることへと舵を切るべき時なんでは?
もちろん、これからもわが国は食って行かなければならないから、勉強をしなければ駄目です。今の子どもたちは勉強しないなんて言われていますが、小学校のうちから塾へ通うなんてアジアのいくつかの国くらいのもんです。つまり、言われてやる勉強はけっこうやっているんだけれど、言われないでやる、自分で考えてやる勉強はたしかに劣って来た。
それも子どものせいではなく、だいたい大勢集まって遊ぶことが創造力、連帯意識、忍耐力などを育てるのに一番大切だと学者の皆さんがおっしゃるけれども、悲しいかな日本の都会の子どもたちにはその場所がない。今の子どもたちには三つの間がないと言われますがまったくその通りで、遊ぶ時間がない、遊ぶ仲間がない、遊ぶ空間がない。そんな中で創造性を育てろったって無理というものです。
そんな中でも結構えらい発明や発見をする日本人がいることは心強いのですが、例えば京都大学のお医者さまのように、万能細胞が出来そうなノーベル賞ものの発明がある。しかもこの先生、まだ45歳という若さ。
さすがに文科省のお役人もうかうかしているとアメリカに出し抜かれて、おいしいところを先に特許とられてはいかぬとばかりに予算前倒し、全国の同じ研究者を集めてそれっとばかりに研究の援助をする。これは大切なことです。
ところが早くも大学の他の教授連中から文句が出て来たらしい。あいつの研究ばかりに予算をつけるとは何ごとぞ。こういう手合いばかりだから日本は次第に落ち込んで行くのではないでしょうか。
福田さんも調整型なのに珍しく消費者対策の省庁を作っては、と先手を打って来ました。これにも早速関係省庁から非難の嵐、かれらは自分の縄張り盗られるのが一大事なので国家がなくなったってなんとも思わないんだから。
さて話題は変わって、世論調査によると、民主党が政権をとるほうがよいという世論が自民党のそれより多くなって来た。ところが小沢さんが総理になるのは反対という意見がなんと80%を超えてしまった。これではいったい小沢さんを党首に担ぐ民主党がかりに政権を手に入れたら、だれを総理にすればいいのでしょう。
こういうことこそアメリカ並みに予備選挙でもやってそれぞれだれを党首にするか民意を聞く形でもとらなければ、日本の政治は停滞するばかりではないでしょうか。さすがにお手本のアメリカでは史上初の女性大統領か史上初の黒人大統領が出現するかもしれないのですから、これには感心するしかない。
またまた話題を変えて、自転車による人身事故が多発するからとの理由で、道交法を改正して自転車乗車中に携帯電話をかけたり、イヤホンで音楽聞いたりすると罰金をとることにするらしい。これって絶対に無駄な改正です。
現在の道交法だって、無灯火も、二人乗りも、傘さし運転も、横断歩道運転もすべて禁止されているんですよ。だけれども実態はどうなんですか。交番の真ん前にある横断歩道を猛スピードで突っ走ったって、見て見ぬ振りのお巡りさんばかりです。こんなのすべて捕まえていちいち書類なんか作ったって、面倒なだけでなーんの役にも立たない。
自動車の駐車違反だってあれだけ騒いだのに都心部はまだしも周辺部に行ったら法律なんてないも同然なのに、まして自転車まで取り締まれなんてもともと無理な話し。言うこと聞いているのは交通安全運動で校庭で教わった小学校低学年の子どもだけ。でもこの子たちだって大人のやること見ているうちに自分だけ規則守ってるのがばかばかしくなってくる。
飲酒運転で子ども3人殺したって、7年くらいの刑務所暮らしで済むのだったらなかなか飲酒事故だってなくならない。こうなったらすべて事後処理的に法律を作り直して、なんであろうと交通事故を起こしたら原則すべて有罪、よほど情状酌量の余地のないかぎり厳罰主義にでもするよりほかないでしょう。
事故が多いことは困ったことです。そしていくら子年だからといって自己チュウの大人ばかりが増えて行くのはもっと困ったことなんです。そんな中で、今時の子どもは、なんてオノレを省みることもせずに説教を垂れる大人の存在こそ、この日本で一番困ることなんです。
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