増税を言う前に 小沢騒動は民主主義の危機だ

 【岸コラ】に賛成

榊原烋一 【サカスト】
2007年11月4日(日)寄稿

【岸コラ】の言うことは誠に正しい。このごろ【サカスト】は勝手に関係ない文を掲載していたが今回の福田、小沢会談についてはなんとなくうさん臭さを感じている。だいたい日程的には翌日に国会での党首討論が予定されていたはずなのに、急きょそれを中止してまで二人だけで会うということが、そもそも国会無視も甚だしい。つまり両氏ともに公開される党首討論では言えないこと、か、あるいは言うことをはばかる何ものかがあっての密談だったと考える方が常識であろう。

自衛艦による給油活動は既に6年継続していたのであって、その間に小沢氏がおかしいと思えばいつだって声を上げることが出来たはずだ。特にこの実施に当たって適用される法律がテロ対策特別措置法といわれるもので、特別措置法とはその名が示すように時限立法なのだ。したがって原則2年で法律の効力は切れてしまうが、国会で継続延長を議決したからこそ6年間続けられたのだ。

もちろんその間に小沢氏が今口にするような憲法違反の法律であったのならば、いくら民主党が衆参両院で劣勢であったとしても、その理由をマスコミが納得する論を強調すればいくらでも国民に訴えることが出来たはずで、この夏の参院選挙の結果を待つ必要などまったくなかったはず。まして選挙の争点にこの問題があったなどと思っている国民などただの一人もいないはずだ。

衆院は前回の衆院選で郵政民営化を唱えた小泉自民党の圧勝になったが、この選挙でも給油が争点になったという事実はまったくない。まして憲法改訂だの教育基本法変更なども国民は一度も賛成した覚えはない。たった今、小沢氏が民主党に辞意を表明したというニュースが流れた。密室で一生懸命これがよかろうと考えたことが民主党役員会で反対されたからということか。またお得意の壊し屋の本領発揮だ。

だいたい彼の言う国際支援支持部隊になら自衛隊を派遣するという論だって、正確に言えば憲法をいじらなければ法律にすることは到底無理なことはだれでも分ること。しかも日本人は何かと言えば国連決議があればと、これだけをお題目のように唱えているが、国連だっていつまでも現在の姿でいる保障はない。

給油をやめてアメリカが怒ったって仕方がない。日本はアメリカに守ってもらっているのだから、というが、アメリカだって日本を手放せば都合が悪いと思えばこそ安全保障協定をしているのであって、日本がお願いしているから守ってくれている訳ではない。現状から考えれば、アメリカ第7艦隊にとって横須賀、佐世保などの基地は手放すことは不可能だろうし、第5空軍司令部だって日本国内に持って来ようとするくらいだ。

しかも日本政府はアメリカ軍のために思いやり予算として1年間に直接、間接に6,000億という金額を負担している。こんな国は世界中で日本だけだから今の所どんなに喧嘩したってアメリカがいなくなるはずはない。

反対にアメリカがかりに中国と緊密な関係が結ばれれば、日本がどれほど頭を下げてお願いしたところでいなくなるときにはさっさといなくなること、これまた自然なことだ。とにかく戦争が出来ない軍隊を持っている日本としては、どんな理屈をつけても今のところ海外に自衛隊を派遣することはまず無理な話しと思った方がよい。それが我慢出来ないという国民が多いと考えるならば、それを正面に争点として掲げて選挙を行なわなければならないはずだ。民主主義とはまさにそのような政治形態を言うのだ。

世界の中で強力な軍隊を持っていながら自ら戦争をすることは絶対にない国、こんな国こそこれからの世界の中での模範となるような気がしてならないのだが。

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