集団自決問題 増税を言う前に

マスコミさん、しっかりして

榊原烋一 【サカスト】
2007年10月19日(金)寄稿

少し古いニュースだが、桑田さん、本当にお疲れさまでした。この年齢で アメリカ大リーグに挑戦、マイナーから這い上がってメジャーにまで。日本のマスコミはおお騒ぎ。けれども、あっと言う間に戦力外通告で、はいそれまー でーよ。

彼の生き方には個人的にはなんの文句もない。ただそれを追いかけているマスコミのいい加減さ、そしてそれを喜ぶ日本大衆。桑田投手と言えば、 もともと大阪の某有名野球高校から、これまた同期のK選手とともに当時は泣く 子も黙る読売ジャイアンツを目指した。

K選手は望みを果たせなかったが、桑田さんはまったく汚い手を使ってまんまと念願のジャイアンツへ。当時のマスコミは読売新聞以外はこぞってその遣り口を 罵ったものだ。 しかもその後も桑田さんの評判はよくなかった。マスコミは歩く貯金箱?とか言っていたのだが。

それがメジャーに上がると大見出し、けれども戦力外になればだれも知 らん顔。同じようなことがこんどはボクシングでも。某テレビはかなり以前から 亀田3兄弟を追い回していた。おかげで亀田一家はかなりの有名人 になってきた。それとともにもともとのヤンキー的悪がきぶりも激しくなった。やくざまがいのおやじまで尻馬に乗って勝手な暴言。

ところがそれが行き過ぎて、チャンピオンの座をねらうまでにはなったものの、技術のなさは覆うことが出来ないから最後はレスリングまがいの乱闘を演 じるはめとなり、一転ボクシング業界から村八分、そうなると今度は持ち上げて 来たテレビ会社まで一緒になってたたき出す。

新聞系週刊誌では怖がって載せないような政治屋の裏話を堂々とのせている雑誌系週刊誌でも、今週発売の最新号にも赤福の広告がグラビアページを2ページも使って堂々と。連日の新聞では次から次へとインチキがばれてついに今日の報道では無期限営業禁止処分になってしまったというのに。契約 してしまったら仕方がないんでしょうかね。

とまあ、こんなことで騒いでいるうちなら国家、国民にとっては別にどうという 影響もないだろうが、こと国際問題になると笑ってばかりもいられない。

テロ対策特別法が参議院のねじれ現象でおそらくこのままの形では延長不能となりそうだ。そこで海上自衛隊の給油がストップになるということでマスコミも騒ぎ出した。給油はアフガニスタンのテロ撲滅のためだというが、実はイラク 攻撃のアメリカ海軍に使われているのではと疑われている。

こんなこと疑う方がおかしいので、いったんよその国の軍艦に給油 してしまえば、その油何処へ使おうがそちらの勝手ではないか。そのくせ自衛隊の補給船が給油をはじめた当初はどこのマスコミだって何も言わなかった。これはイラクヘの陸上自衛隊の派遣の時とまったく正反対。

あのときには最初だけは人道的援助だ、給水活動だ、イラクの市民は大歓迎だと何処の新聞もテレビも大騒ぎ、ところが数カ月たってみると、自衛隊はイラク で何やってんだかどこも報道しなくなった、報道管制が敷かれたみたいに。そのうちに撤退しますと来た。いまだに自衛隊の派遣は本当にイラク人民の役にたっていたのか疑問だ。もちろんブッシュには感謝されたのだろうが。

このへんが一番怖い所。かつてベトナム戦争の際、あんな小さな国に手を焼 いて、挙げ句の果てには敗戦となったアメリカ軍。その陰にはアメリカマスコミ の力があったということは有名な話。あの戦争では報道写真家たちが生なましい 戦場の現場からたくさんの映像を本国に送っていた。現地の女の子が空襲を受 けて裸で逃げている写真など今でも鮮明に憶えている。

これらの報道がアメリカ全土に与えた影響は大きかった。反戦運動、厭戦運動が沸き上がり国内世論の反対の中でアメリカは戦争終結をせざるを得なかった。これに懲りたアメリカは9.11への報復としてアフガン戦争をはじめたときには、 報道陣の参加を許さなかったという。しかしこれがマスコミの反撃を買ったために、次のイラク戦争では報道陣を軍隊の丸抱えにして参加 させている、つまり戦争に参加はさせているが、勝手な報道はさせないぞという 方針なのだ。

こんな例を聞くたびに、日本のマスコミっていったい何してるの、と思 わざるを得ない。イラクから陸上自衛隊が撤退してもあそこにはまだ航空自衛隊が残って仕事をしているがその報道はいっさいない、大部分の日本人はその事実も知 らないようにさえ思える。

仮にその一機にでも被害が出れば今度は連日のように騒ぎ出すことは目に見 えている。自衛隊のいるところはすなわち非戦闘地域という迷文句はあったが、戦場からの報道は政府から制限されているのだろうか、もしそうなら制限されているという事実を伝えるのがマスコミの仕事ではないのだろうか。

要するに日本のマスコミは読者、視聴者の低俗な興味を満足させればそれで良 しと考えているように思えてならない。そうしているうちに日本は再び昔来た道 へと歩みを進めてしまうのだ。

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