朝三暮四

榊原烋一 【サカスト】
2005年8月8日(月)寄稿

予想通り、郵政改革法案が参院で否決され衆議院解散となった。総選挙はなんと9月11日、Sept.11。ブッシュ・小泉の日米関係の中で世の中では偶然というのか、それが必然だったのだ、と後世の歴史家はどう評価するのだろうか。

小泉さんは総理就任以来一つ覚えのように最後まで決断を変えなかった、これは近来の政治家には珍しい貞節さだ、だから予定調和の自民党のお偉方からすれば目の上のたんこぶだったはず。

さて選挙の結果がどうなるか、【サカスト】の予想では民主党優勢と書いた。それも郵政問題を棚上げして、年金問題、増税問題をテーマとして戦うだろう、そしてそれが現実の有権者の投票行動に影響することは当然だろう。とにかく、村から郵便局がなくなるという危うさを実感として持つ選挙区、また、年金がどうなるのかという中高年、この連中の投票行動を甘くは見られない。

現に北海道では例の宗男さんがさっそく新党結成で立候補の表明をしている、彼のような現実主義者が年金は減らさない、増税もさせない、北海道に税金を持ってくるなんて演説をぶって、ひょっとしてまた浮かび上がって来ることも想像に難くない。

紀元前7Cくらいの中国の春秋時代に言われたとされる諺、朝三暮四、この諺を思い出すほどに人間のやることはいつまでたっても変わらないと慨嘆するばかりだ。このお話は、昔、昔の王様が飼っていた猿に木の実を朝三つ、夜四つ与えたら猿が怒りだした、そこで王様は朝四つ、夜三つ与えることにしたところ、猿は大喜びでおとなしくなったという。

おそらく当選を狙う議員達は、この手法で来るはずだ。朝四つもらえるるということは夜には三つしかもらえないということ。郵便局はともかく、郵便貯金、簡易保険をこのままにし、官僚の特権的地位と無駄な税金使いにも触れず、改革のスタイルを先送りすればそのつけは必ず次の世代にまわってくる。

小泉さんも意地の張り過ぎの嫌いはあったかもしれないし、それが旧体制の恨みを買ったいきさつはよく分るけれど、大筋で日本をどこへ持って行くのかを考えないと、日本も紀元前のお猿になってしまうかもしれない。

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