強い方に付いた方が得か

曽我さん家族がインドネシアで再会できる、これはまことにおめでたい、しかも参院選前にね。これって矢張りなにかありそう。ともかく外野で文句言う前に心からおめでとうは申し上げたい。同時に、北朝鮮は「よど号」ハイジャックの残る犯人を返してもよいとのニュース。

こんなニュースが同時に流される所を見ると、相変わらず北朝鮮の外交はしたたかだ。すぐ考えられることは、よど号の犯人なんか返してもらわなくて良い、また、帰ってくれば日本の法律で処罰せよ、これが大方の日本人が考える常識。さてそうなればジェンキンス氏だって戦争中の脱走兵、この人をいくら曽我さんが可哀想、だけの情緒的なかばいかたをしたところで、なんの処罰もされないということはアメリカの理屈には会わない。だからもしよど号犯人たちが、日本に帰ると処罰されるから、北朝鮮政府が帰って良いと言って下さったけれども帰りたくない、と言い出せばジェンキンスさんが北朝鮮を出たくないと言うのも同じ理屈になる。最後はどちらも自分の意志で自由にに決定したという結論を下されてしまうだろう。

私が前に考えたようにジェンキンス氏はアメリカへ帰り、そこで司法取り引きにより形だけの刑を受けその後自由の身になる方が賢明な策。だいたいよど号の犯人だってジェンキンスさんだって、もともとはそれぞれ母国の体制が気に入らないからと自分の意志で動いたのだ、それこそ自己責任の問題だ。ただし、それを利用するのは政治、個人の意志や感情などは国家権力の前にはまことにちっぽけな存在、そして政治の冷たい論理の下でいいように利用にされてしまう例が、ここでも今、現実のものとなっている。

さて、外交の話になると日本はまことにお寒い。小泉さんの外交参謀と自認しているのか、小泉さんが好きで使っているのかは分からないけれど、元タイ大使だった人物、この人このごろテレビですこぶる元気、また言っていることがすこぶる分かりやすい。いわく、アメリカにくっついていることが日本の国益なんだ。これは本当に分かりやすい。つまり暴力団だって強い方に付いているのが安全という論理。しかし、かれは外交官だったんですよ。世界中には弱いほうについていながら、しかも武力がなくても外交でイニシャティブを取っている国はいっぱいある。つまり彼は自ら外交官は必要ない、と言っているようなものだ。彼の最近の言動を見ていると、現職中自分をあまり認めてくれなかった外交官社会に対しての私憤を現在の立ち場ではらそうとしているように見えてならない。

マスコミさんは知ってか知らないでかそういう姿勢の報道をしていないね。これも、強い方に付いていることが取りあえず得ってこと?

今度はマスコミ。近鉄、オリックスの合併。一度はどっかの将軍様に一喝されて一リーグでよいみたいな論調。ところが若いIT産業経営者が大阪球場に現れ、ファンからも選手からも大喝采を受けると、とたんに論調は180度転回。こんなもんです、日本という国のマスコミの実体は。もともと巨人だけが人気一人占めのプロ野球なんてそのうち滅亡するに決まっていることは昨年申し上げた通りだ。

2004年7月6日寄稿

この記事の読者数: