台風は過ぎたけれど台風は東京をかすった程度で済んだ。と言えるほどに人間とは自分のいる場所がセーフとなれば、よそで大災害になっていても自分のこととは思えない悲しさ。
それにつけても、N.H.Kはすごい、ニュース番組を全部差し換えても台風の情報を流して行けるのだから。これは税金でやらなければできない仕事、ただ、内容はどうかと思うものがある。例えば、どっかでおじさんが屋根を直しに上った所、強風で落ちて軽症、なんてこれ台風でなければラジオでだって報道しないね。台風はこんなに恐いもの、と言うつもりなんでしょうかね、それならもっと単刀直入に台風が来たら屋根が壊れてもしばらく我慢しましょう、と報道してもいいと思うんだけれど。
またどっかのおばあちゃんが、被害を受けてカメラの前でいわく「自然の力だから仕方ないよ。」
これが日本人のD.N.Aなんだ。イラク派遣も自然だから仕方ないか。ローマ法皇なんかあのお年で戦争を押さえるべくイスラム世界にまで調停を働きかけているというのに。結果はうまく行かなかったが。
ということから更にN.H.Kに戻る。「地球、ふしぎ大自然」なる番組がある。これもお金がかかっていること歴然のすごい番組。しかし私はあまり見ない。なぜかと言うと、あのナレーションが嫌いなんだ。男の声でも、女の声でもとにかく猫撫で声。お母さんは必死になって子供を守ろうとしています、ああよかった、ってな調子が続く。よい子の皆さーんとまったく同じ。そこへ行くとB.B.Cの同じような番組はいい。似たような絵が出てくるが、大体において科学者が登場して子供に分かりやすく説明する形だ。ことほど左様に日本人は自然の営みでさえ擬人的に情緒的に取り扱うことが大好きなんだ。
おっと待てよ、これは多分にアメリカの影響かもしれない。最近潰れるかどうかが問題になっているウォルト ディズニー。戦前はミッキーマウスのようなお子さま番組を作っていたのに、戦後日本にもそこで作った記録映画が入って来た。これが今のN.H.Kと全く同じ、動物を擬人化した長篇記録映画だった。動物たちは別に人間に見てもらおうと喧嘩しているわけでも、巣作りをしているわけでもないのにね。生き残るための自然のありようなのに。
そんなアメリカは、生き残る危険が迫っているわけでもないのに、自分が気に食わなければ理由なしにぶん殴る、これが擬人化されたアメリカ流の考え方だ。そこで、言う通りにした方が餌をもらえる、と飼いならされたポチ君がご主人の言う通りに後を付いて行く。アメリカにくっついて行く前にちょっとでいいから百戦錬磨のヨーロッパの考え方を少しは取り入れた方がよいのではないかしら。
2004年6月21日寄稿
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