コラムのページで紹介されて、イラストまで描かれている「【岸田コラム】2003年度版」、実物を主筆が届けに来てくれた。すごいの一言だ。本文だけで500ページ以上。
私のような活字文化世代にとっては、読み返してみることのできる印刷物はやはり文化財的意義のある逸品だ。とにかく、何時でも、どこでも思い立ったらページがめくれる、なーんて言うと、だから年寄りは、と言う諸君がいるかもしれないけれど、これだけ情報が錯綜する時代だからこそ、印刷物の尊さが分かるというものだ。
さて、早速この本の値打ちを知らされる事件が起きた。去年の11月5日「赤いブラジャーと紙コップ」そしてその記事の感想11月9日「ルーズな性感覚」を思い出すような。ほれごらん、DVDかなんかにとっておいた読者はいますか、だから印刷物の価値がある。
それはつい先日、今年の6月15日付、日経夕刊に下記の記事があったからだ。皆さんが読んだかどうか分からないので、記事を紹介しながら「岸田コラム2003」を思い返して見よう。
米国務省は14日、世界各国の人身売買(traffickinng)の現状に関する年次報告書を発表した。報告書は日本を先進国で唯一の「要警戒国」に分類。日本はアジアや南米、東欧諸国からの女性や子供の人身売買の目的地になっており、政府の対策も「最低の基準を満たしていない」と批判している。
報告書は131ヶ国について人身売買の取り締まりや法整備の状況を調査。対策が進んでいる順に3段階に分類し、最低の第3段階に分類された北朝鮮やキューバ、ミヤンマーなど10ヶ国については経済援助の停止などの制裁も検討する。
日本は第2段階のうち来年には第3段階に落ちる恐れがある「要警戒国」とされた。国務省のミラー人身売買問題特別顧問は記者会見で「日本は特に性産業に関する奴隷労働が深刻な問題で、問題の大きさと対策の間に大きな開きがある」と厳しく批判した。(以下略)
アメリカの倫理観が世界のスタンダードとはまったく思わない。しかし、この記事を読んですぐに思い出したのが上に述べたような昨年の【岸田コラム】。だからすぐ本になった1冊を開いた。
目次を見ると1秒で出てくる。これこそ活字本がどんなメディアにも勝る点だ。コラムの内容を忘れた皆さん、今すぐ注文を。
さてまた今度は昨日の新聞報道、「週刊ポストはヘアヌードを今後掲載しない」、「週刊現代はやめる意志はない」。御覧なさい、マスコミは矢張り反応が早い。
どちらがよいとは言わない、世界のどこだって男が女の裸を見たくない国があるとは思えない。ただこれを公共の場に露出してよいか悪いかは民度の問題になるだろう。
ましてや、「金を稼ぎにくる女を買って何が悪い」と開き直る可能性のある日本人、これは世界の先進国ではもう通用しない論理だ。買う人間がいるからこそ、売らなければ生きて行けない国の女性や子供が犠牲になってしまう、一晩の歓楽を買う金で、どれだけ貧しい国々の女、子供を救うことができるのか。まじめに考えておかないと、間もなく日本は大好きなアメリカさんの標準では北朝鮮と同じに扱われてしまうことに気付く必要がありそうだ。
2004年6月20日寄稿
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