【岸コラ】英語を小学校から教えて誰が得をするのか。
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Eduardo Yoshidaさんからのレターです。

2006年4月7日
(4月14日アップ)

「英語を小学校から教えて誰が得をするのか」について

「英語を小学校から教えて誰が得をするのか」というコラムを読ませていただきました。

コラムでは日本人が英語を話せないのは文法の違いがあることと、欧米語がはっきりと「できる」「できない」と意思表示することに対して、日本語は感覚の言葉で答えを曖昧にするからだと書かれていましたが、はたして原因はその二点にあるのでしょうか?

わたしは、20代の半ばから30代まで大学で学ぶ為にアメリカに滞在していました。そこで経験したことは、読み書はバンバン伸びるが、それに比べてリスニングがなかなか上達しないということでした。

毎日、アメリカ人と会話するのですが、リスニングが上達せず、質問されても聞き取れないことが多かったのです。もちろん、私は子供の頃に音楽教育を受けていませんし、カラオケの音も必ずといっていいほど外しますから一般の日本人より音に対しての反応が鈍いかもしれません。しかし、日本人がアメリカに何年住んでも他の国から来た人々に比べて英会話が下手だと言われているところから考えると、私の耳の問題を差し引いても、リスニングに何らかの問題を抱ええているといえるかもしれません。

コラムに日本人とモンゴル人の英語力はアジアの国々でも最低クラスだということ、モンゴル力士の日本語が余りにも饒舌だということが書かれていましが、かれらが日本語を饒舌に話すことと英語が下手なことは相関関係があるのではないでしょうか。もちろんコラム書かれていた文法の類似性や「感じ」で喋っているということも原因でしょうが、この二民族の人々の英語が下手だという最大の原因は、「少ない音」ではないでしょうか。

今のトーフルはどういう形態になっているのか知りませんが、私の頃は、読解、文法、リスニングからなり、ときどき作文もありました。日本人は他民族に比べて勤勉ですから英語を勉強していないことはないはずですし、英語が不得意な者はトーフルを受けようともしないはずですから、本来高得点を得てもおかしくないのです。ところがアジアでも最低レベルにあるということは、私の在米経験からすると、リスニングが何らかの形で関係しているように思われます。

トーフルにおいての読解、文法、リスニングの配点はどうなっているのか詳しくないのですが、すべての配点が33%ずつとするとリスニングの配点も33%になり、リスニングの不得意な日本が66%の読解、文法で満点近い点数を取ったとしても33%のリスニングで満足いく点数をとれないので、トーフルで高得点を取ることが至難の技になります。

俗にいう「R」と「L」の聞き分けができないから日本人は英会話力が付かないといわれていますが、それだけではなく、英語の母音の多さ、日本語が母音、子音の繰り返しであるのに対して、英語は子音、子音の配列をする言語であることが原因であるように思われます。

では、日本人が英語を苦にしないようにするためには、どのような対策を打てばよいのでしょうか。私は日本語教師に代えて外人教師を雇って本格的な発音を勉強させる案には賛成できません。確かに英語に興味を持つ生徒には効果的でしょうが、すべての生徒が英語に興味を持つというわけではないので、費用対効果ということでは有効でないように思われます。

日本人の英語下手は「日本語の音の少なさ」に由来していると私は思っていますので、これを解消するには、日本語自体の「音域」を増せばいいのです。「音域」を広げるためには、できるだけ低年齢から音感教育をすれば言い訳で、英語を教える必要がないように思えます。

具体的にいいますと、小学校の一年から音専門の授業を作り、PCCDを使って「R」と「L」の聞き分けや、日本語にない音「ch」「sh」「母音」を徹底的に聞き取れるようにすればいいわけです。音専門の授業ですから、発音がもっとも難しいといわれている声調のある言語(中国やタイ語など)の音をカバーする教育をしてもいいかも知れませ。

それ以外に私が気になっていることは外来語の国風化です。外来語を本来の音で発音するのではなく、日本風に発音する習慣が日本人の英語力に影響しているように思われます。たとえば「レマン」を「レモン」、「ライアン」を「ライオン」と発音するぐらいはまだ可愛いのですかが、「エィジアン」を「アジアン」と発音する人をよく見かけます。人間は一度先入観を持つとなかなかそのそれから逃れることができない動物ですから、外人が「エィジアン」と発音しているのに「アジアン」と発音しているように思い込んで、実際にネィティブとの会話で発音したときに相手に通じなくショックを受けるケースが多発しているように思われます。

上記した小学校から中学に掛けて音専門の授業を作ることと、外来語をその言葉本来の発音では発音することを実践すれば、比較的安上がりで、日本人の英語下手が解消されると思います。使わないものにいくら時間を掛けて教えても、直ぐ忘れるのですから、小学校低学年から日本語自体の音を増やす教育をして、その教育を無駄にしないために外来語を本来の発音で発音して、常に使う状態にしておく、これが外国語下手の日本人を外国語上手にする最善の方法だと思います。

耳学問は、目学問の何倍もの速さで効果がでますから、日本人の耳さえできていれば、英語の基礎的な教育がなくても、英語を話なす国に行けば会話するだけで英語力がどんどん付いてくるように思われます。 音を増やせば英語だけでなく、中国語などの他の言語にも応用できますので一石二鳥、一石三鳥の効果があるように思えるのですが、どうでしょう?