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岸田 徹 【岸コラ】 |
「改革のマドンナ」と小泉さんから言われた片山さつきさんは、静岡7区に落下傘降下し、郵政民営化法案に反対した自民党の城内実氏を破り当選した。片山さんは85,168票、城内さんは84,420票だった。
片山さんは、女性初の主計官として、防衛関係費の5兆円を防衛庁と折衝した人だ。主計官というのは予算を配分する財務省の主計局で各省庁から上がってくる予算要求を査定する人だ。大きく予算が振り分けられる、 「国土交通担当」「公共事業担当」「防衛担当」「ODA担当」 「厚生労働担当」 「地方財政担当」などが主役だ。エリート官僚の中でもエリートでないと勤まらない。体力、知力、気力、魅力が備わっていないと折衝が上手くいかない。
旧大蔵省時代には主計局が国の予算編成権を握っていたが、省庁再編でその役目は 「経済財政諮問会議」に移された。しかし、事務方は引き続き主計局が握っている。
企業の人事は人を掌握する能力や人気、または派閥勢力争いの中で出世が決まる場合が多いが、官僚の出世はその部分が極端に少ない。何度も試験に合格して出世していく。特に女性だからという武器は使えない。男性だろうが女性だろうが「できるやつ」が出世していく。その意味で、片山さんの実力は男社会の中でも飛び抜けている。
とはいえ、それは官僚組織の上での評価で、選挙は別物。エリートだから当選するとは限らない。しかし、片山さんは状況判断が鋭く、エリートとして敬遠されていると察知するや、地元のスーパーでポロシャツとスニーカーを買って、「命をかけてお役に立ちます」と声を張り上げ選挙地をくまなく走った。
人間は、新聞で読んだりテレビで見たりすれば親近感を覚えるが、さらに実際に顔を見ればもっと親近感を抱き、握手をすれば忘れられない人も出てくる。相手候補がどぶ板選挙を展開すれば、それに対抗しないと普通は勝てない。
片山さんも一日2千人以上の人と握手をしたと猛烈な活動をアピールした。しかし、静岡7区の人口は80万だ。有権者だけに握手をするのでもとても一日2千じゃ足りない。街頭演説だけではなく、人が集まるところへどれだけ行けるかが、選挙戦では鍵を握る。中でも有権者が最も関心をもって足を運ぶ「公開討論会」と企業への 「説明会 」、知名度のある人の 「応援演説会 」は役に立つ。
これがちょっとおかしい。