じゃ、「アーミテージ・レポート」にはどんな事が書いてあるのか。原本も訳もWebサイトにあるが、忙しい方のために、重点的コメントをしよう。
筆者は超党派で日米関係に興味を抱くアーミテージをはじめ16人。2000年10月に発表された。ちょうどブッシュ政権の大統領選挙期間中で、このレポートは新ブッシュ政権の安全保障政策だと表明された。
国防大学のレポートとして発表され題名は「The United States and Japan: Advancing Toward a Mature Partnership(米国と日本:成熟したパートナーシップに向けて )」。
レポート公表の目的は、日米のアジアとの関係に一貫性と方向性を持たせるためとしている。
レポートの内容を一言で言ってしまえば、日本は世界的な国なのに自立していない。経済も軍隊も一流で民主主義も根付いているし、アジアにおいてもリーダー的な活動をしている。
ところが、国民の間に独立国家としての意識がない。その原因のひとつに中途半端な日米関係がある。アメリカも日本を同盟国だといいながら、その役目を求めてこなかったし、日本も言葉だけで実行できない同盟国だった。
ヨーロッパはここ2〜30年大戦争は起こらないだろうが、アジアには起こる可能性が十分にある。こうなると日本の対応は今までのようなアメリカに右へ倣えじゃすまない。もっと複雑な対応を迫られる。
さらに、グローバリゼーションの荒波は日本の国益とは何かを日本自身で考えさせる事となる。
今日本は明治維新以来の変革のときであり、この変革期にアメリカが深く関与し新たな同盟関係を築く事が重要なのだ。
そのためには、もっと日本を独立国として支援し、軍隊も自衛権発動のために躊躇なく行動できるようにしなくてはならないし、情報収集も日本独自の方法で行うようアメリカも協力しなければならない。
そして、今までのような「小切手外交」(注:やたらと経済援助だけする外交のこと)はやめ、日本が本当に国際貢献できるように協力すべきだ。
日本は市場開放を更に進め、政官財の馴れ合いを改め、地方に橋や道路や新幹線なんか造る無意味な公共投資は止め、東京を世界的経済の中心になるような実利ある政策を進めるべきだ。
日本人はもとも変革を求める人種ではないが、危機意識は既に多くのエリートが共有している。これが、徐々に日本を改革へと動かしている。
日本が再び世界経済をリードできるように協力し、アメリカがNATOを通じてヨーロッパに影響があるように、日本を通じてアジアに影響するよう進むべきだ。
以上が、そういう文章では書いていないが、私が感じたアーミテージ・レポートだ。正確に内容を知りたい方は、やはり原文を読んでいただきたい。
2003年5月27日
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